コラム・豆知識
CSS背景パターンの基本とメリット
市松模様や襷模様、水玉、ジグザグ、チェック柄などのパターンは、CSSだけで簡単に作成可能です。
画像を使わずに背景を表現できるため、ファイルサイズ削減やレスポンシブ対応が容易になります。
また、background-repeat
やbackground-size
を活用することで滑らかなパターンの繰り返しが実現できます。
パラメータの調整で多様な表現が可能に
色や太さ、角度、サイズなどのパラメータをスライダーやカラーピッカーで直感的に操作することで、オリジナルの背景パターンを作成できます。
例えば、チェック柄のセルの大きさや色の組み合わせを変えるだけで雰囲気が大きく変わります。
CSSカスタムプロパティ(変数)を活用すると、リアルタイムにパターンの調整がしやすくなります。
グラデーションや線形グラデーションで複雑な模様を実現
CSSのlinear-gradient()
やconic-gradient()
を組み合わせることで、市松模様や襷模様、水玉模様の表現が可能です。
例えば、ジグザグや波模様は複数のグラデーションを重ねることでリアルに表現できます。
グラデーションの角度や停止点を調整しながら細かくデザインを詰めていくことが重要です。
スライダー・カラーピッカーUIの実装ポイント
パターン作成ツールでは、ユーザーが色や太さ、角度を直感的に変えられるUIが必須です。
input[type="range"]
でスライダーを作り、input[type="color"]
でカラーピッカーを設置する方法が一般的です。
変更が即座に反映されるようJavaScriptでCSSカスタムプロパティを操作し、プレビューをリアルタイムに更新すると使いやすくなります。
パフォーマンスとアクセシビリティの配慮
CSS背景パターンは軽量で高速表示が可能ですが、過剰な複雑さや過度な色使いは視認性を下げる恐れがあります。
背景と文字のコントラスト比を意識し、アクセシビリティ基準に配慮した色選択が重要です。
また、多層のグラデーションを多用するとレンダリング負荷が上がるため、パフォーマンスとのバランスも考慮しましょう。
ツールの仕組み解説
// ユーザーがラジオボタンで選んだ模様の種類を取得 const selectedPattern = document.querySelector('input[name="pattern"]:checked').value;
ユーザーが選択した模様(チェック柄・市松模様・襷・ジグザグ・水玉・ストライプ)に応じて、動的に出力するCSSを切り替えるロジックです。value
に応じた条件分岐で、それぞれ異なるCSS背景スタイルを構築しています。
// 16進カラーコードと透明度スライダーからrgba()値を生成 const checkColorOpacity01 = Number((parseFloat(...value) * 0.01).toFixed(1)); rgba(${parseInt(hex.slice(1,3),16)}, ..., ${checkColorOpacity01})
CSSで扱うrgba()
形式は、16進のカラーコードとは形式が異なるため、JavaScriptで変換処理を行っています。スライダー入力で受け取った「%表記の不透明度」も、0〜1
の範囲に変換し、より柔軟なUI設計を可能にしています。
// チェック柄の背景CSSを構築 if (selectedPattern === 'check') { css = `background-image: repeating-linear-gradient(...)`; }
市松模様、ストライプ、水玉模様などはそれぞれ異なるbackground-image
やbackground-size
の構文を必要とします。そのため、各パターンごとに処理を分岐し、ユーザーの設定値をもとに必要なCSS構文を文字列として組み立てています。
// 作成したCSSをプレビューとコード出力に反映 previewBox.style = css; outputCode.textContent = `.${selectedPattern}-pattern { ${css} }`;
生成されたCSSは、リアルタイムでプレビュー(実際の背景表示)に反映されるだけでなく、textContent
として出力欄にも表示されます。これにより、ユーザーは「どんなコードを書けば同じ見た目になるか」を即座に把握できます。
// 入力要素すべてにイベントリスナーを登録して、変化時にupdateCSSを実行 document.querySelectorAll('input').forEach(input => { input.addEventListener('input', updateCSS); });
ユーザーが操作したときに即時反映させることで、「UIの変更がどうCSSに影響するか」を視覚的に学べるようになっています。